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詩人の辞書〜傑作選〜
- 12 名前:[2/2/2/2]で生成しました 投稿日:2003/03/29(土) 02:23 ID:cn/OlK6w
- うつろな闇
突然冷たい肌
自他のボーダーの曖昧化が3歩進んで2歩退くような感じで進行するなか
鋭化された触覚の「自」の「他」の感知がまたそれらをくっきりと分離させました。
「わかる(=理解する)」の語源とも思える「分ける」ということには快感があります。
「突然」というある意味ではミもフタもないと思えるような語が
情感を詩に与えるのを拒みました。
がしかし1行目の「朦朧」と2行目の「覚醒」との対比構造のためには
その事務的な感じは効果的であるかもしれません。
「冷たい」という語が「断」から「接」、「虚」から「実」という反転から当然予想される
「暖かい」をさらに反転させるというあらわざで魅了します。
つまり「闇」の正反対概念である「光」は未だこれを知らずといった時間ですね。
「絶対」から「相対」へとその質を変じてもやっぱり「独り」であるし
むしろ後者の方がより「独り」であるという落差のギクリの
楽しい2行詩ではないでしょうか。
うつろな闇
突然冷たい肌
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